flowe 私が風邪気味ということもあり、夫が子どもを友人宅へ連れて出てくれたお陰で、久々にゆっくりとした休日を味わっています。

お茶を飲みながら新聞に目を通していると、「子離れができない親」についての記事がありました。
読んだ瞬間、「私の母と真逆だわ(笑)」と思ってしまいました。
実は、私の母は、私が幼いころからずっと勉強し続けています。
私を出産した時には既に生花教室を開いていました。
私が物心ついたときからで言えば、お茶、ペン習字、通訳スクール、シナリオライター、大学の聴講生etc…
子育てが落ち着いた私の高校生時代には、彼女の向学心は更に高まり、英語系専門学校(学生の平均年齢20歳)に入学し、その後、関西の某国立大学に入学、私と母が共に女子大生という世にも珍しい時代もありました。
そんな母は、私の友人の間では”名物母さん”です。
そのとおりですよね。高校時代、お弁当は会社勤めの父が作り、私の受験勉強中も支えてくれるどころか、深夜まで隣の部屋で英語の発音レッスン…。
周りのお母さんと比べて、あまりに自由奔放な母。思春期には何度喧嘩をしたことでしょうか。。。

何度喧嘩をしても、母のあくなき欲求は一向に収まらず、諦めたのは私のほうでした。
大学卒業後は念願の教職(中学)に就き、初々しい若者教師の中に50歳過ぎの母が混ざって奮闘していました。
念願だった教職も2年程で退職した後は、スイスのユング研究所へ3週間の単身留学。
現在は65歳を過ぎていますが、大学院で仏教を学びながらも、自分自身もお坊さんの資格を得ました。(注:頭は剃っていません。)

私の周りには、ワーキングママの娘を助けるべく、一生懸命サポートをされているお母様方が沢山いる中、やっぱり自分の母親は異色過ぎると思わざるを得ません。

でも、いいんです。
大人になってから気づいたことですが、私はこの”名物母さん”から沢山のことを学びました。
母は自分の生き方を語らない人間ですが、生き方自体が物語っています。
『自分の決めた道を一生懸命生きる。』
『回り道をしても良く、違ったら引き返せばいいけど、努力自体は無駄ではない。』
『年齢で自分の行動範囲を狭めない。』

今ここに私が行政書士として存在をすることも、ルーツをたどれば母の生き方が影響していると思っています。

親が子に与える影響とは「善し悪し」という単純なものではなく、「思考」や「人生観」だったりと色んな面で表れると思います。
その時(点)伝えられることもあれば、生き方(線)で将来になって子どもに影響を与えることもあります。
周りと比べず、固定観念を持たず、母になっても社会に出て、ひたむきに歩み続けた母を、今、私は心から尊敬しています。
そして、それと同じように、娘も私の生き方を見ているんですよね。
娘にも、そして何より自分に恥じない生き方をしないとなと改めて考えさせられた日曜の午後でした。